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新BizLabo通信第16号:経営デザインシートに関する一考察(1)価値創造メカニズム(1)

私のワークショップにご参加いただいたことがある方は、毎度毎度いつも冒頭でこのお話をするので、またあの話かと思われるかと思いますが、需要と供給力のバランスが逆転し、需要>供給力だった「いいものを作れば売れる」時代から、現在は需要<供給力となり「選ればれないと売れない」時代になっています。このことは、昨年末に内閣府から公表された「経営デザインシートー経営をデザインするー」にも記載されているところです。

 

経営デザインシートは、「将来を構想するための思考補助ツール(フレームワーク)」であり、環境変化に耐え抜き持続的成長をするために、自社や事業の(A)存在意義を意識した上で、(B)「これまで」を把握し、(C)長期的な視点で「これから」の在りたい姿を構想する。(D)それに向けて今から何をすべきか戦略を策定する、ためのシートです。

 

経営デザインシートで将来構想をするにあたって、まず最初に理解しておきたいのは、「価値創造メカニズム」。

 

「価値創造メカニズム」とは、「企業とは、環境を理解し、資源を確保し、それらを組み合わせ、ユーザの求める価値を創出し、提供する一連の仕組み(価値創造のメカニズム)である、と書かれています。

 

ビジネスモデル群(関数f(x))に資源(知的資産x1,x2,x3…xn)を組み合わせて入力することで、ユーザの求める価値(Y)が創出される、Y=f(x)であるということですね。

 

数式で書くとビビってしまうのですが(笑)、もう少しざっくりいうと、顧客の潜在的なニーズ・ウォンツ(というか、ジョブ理論でいう片付けるべき用事)を満たすために、必要な資源(知的資産)をうまく組み合わせて(≒ビジネスモデルをデザインして)、顧客に提供する価値を創造していく、という感じでしょうかね。

 

次回以降、さらに突っ込んで考えていきたいと思います。