新年、あけましておめでとうございます。本年も、Office BizLaboを何卒よろしくお願い申し上げます。
新年早々さっそくですが、、、(^^;
上図は、Value Proposition Canvasという、まぁ簡単に説明するならビジネスモデル・キャンバス とセットで使うもう1つのキャンバスです。
経営デザインシートの価値創造メカニズム、特に「ビジネスモデル」について理解を深めるには、ビジネスモデルそのものや顧客に提供する価値(価値提案)についての理解が不可欠と考えています。
今回のブログでは、価値提案を「ジョブ理論」から考えてみます。
ビジネスモデル・キャンバスには、9つの要素があります。そのうち、顧客セグメント(CS)と価値提案(VP)にフォーカスして1つのキャンバスにしたものが、このValue Proposition Canvas(バリュープロポジション・キャンバス)です。Value Propositionは、聞き慣れない英語かもしれませんが、日本語で言うと「価値提案」です。
このValue Proposition Canvasは、右側の丸「Customer Segment(顧客セグメント)」と左側の四角「Value Proposition(価値提案)」に分かれており、さらにそれぞれ3つのパートに分かれています。
右側の顧客セグメント側は、Customer Job(s)、Pains、Gainsの3つに分かれています。Customer jobとは、「顧客の片付けるべき(片付けたい)用事(Jobs to be done.)」のことをいいます。
ここで、「ジョブ理論(クレイトン・クリステンセン)」について触れてみたいと思います。
ジョブ理論では、「顧客は製品・サービスそのものが欲しくて購入する」ではなくて、「顧客にはやるべき用事(ジョブ)があり、その用事(ジョブ)を片付けるために製品・サービスを雇う」と捉えています。
ジョブ理論は、いわゆるニーズに関する理論といえるかと思いますが、ジョブとは我々が普段使っている「(顧客)ニーズ」と意味合いが異なるもので、顧客の片付けるべき(片付けたい)用事のことをいいます。
下図にある氷山の水面上にあるのが顕在化しているニーズでまさに現在雇われようとしている製品・サービス、我々は普段このことを(顧客)ニーズと言っていることが多いかと思います。「お客様にニーズを聞いてこい」と上司から言われた方も多いのではないでしょうか。
一方、氷山の水面下にもニーズがあり、ここには顧客がまだ意識していないような潜在的なニーズが存在し、将来雇われるかもしれない製品・サービスや、顧客が本質的にやりたいコトなどが含まれています。
この、顧客が本質的にやりたいコトがジョブ(Job(s))、そんなニュアンスでご理解いただけると比較的イメージしやすいかと思います。
さて、顧客は片付けたいジョブを抱えているのですが、なんらかの理由でジョブが片付かなくて困っている、そんな状況があるんですね。
部屋を掃除したり片付けたりするときと同じで、いざ片付けようと思っていても「いま優先したいやることが他にもある」「時間はあるけどなんとなく気分が乗らない」など、なかなか片付けられないことってあるじゃないですか。
顧客の片付けたいジョブを見つけてあげるには、顧客が置かれている状況をよく観察したり、インタビューしたりする必要があります。顧客への観察やインタビューなどを通じて、顧客の置かれている状況に共感(Empathey)していくことで、ジョブを探っていきます。
ジョブ理論は、製品志向ではなく顧客志向、というよりも顧客の状況志向ですね。
ジョブ理論によると、ジョブを明らかにする方法として5つ挙げています。
ワークショップでは事例で解説しているのですが、一つ一つ書くと大変なのでここでは項目のみ挙げておきますね。
<ジョブを明らかにする方法>
(1)生活に身近なジョブ
(2)無消費と競争する
(3)間に合わせの対処策
(4)できれば避けたいこと
(5)意外な使われ方
また、ジョブには大きく3つの側面があります。
<3つの側面>
(a)機能的側面
(b)社会的側面
(c)感情的側面
顧客の置かれている状況を観察・インタビューを通じて共感(Empathey)し、このような面(インタビューが形式的になってジョブが見つかりにくくなる可能性があるので、インタビューの切り口として必ずしも最初から用意しておく必要はないと思いますが)から顧客の片付けたい用事(ジョブ)を見つけていきます。
あ、まだCustomer Job(s)についてしか書いてないや(^^;
でもここが一番大事だと思います。
続きはまた次回にでも。